野球肩・水泳肩・インピンジメント症候群の改善法
野球 水泳 肩に痛みを感じたら…
野球や槍投げ、砲丸投げなどの投擲やバレーボールのスパイク動作、水泳のストローク動作、テニスといったスポーツで良く見られる肩の痛みです。
野球肩とは
野球の投球動作が原因で肩に痛みが生じることが多いため、野球肩と言われます。
要は、使いすぎが原因です。
野球肩の症状の特徴
運動のし始めに痛みを発する
腕を回すとき、肩に違和感を感じる
腕をあげるとき、肩関節に重苦しい痛みがある
ストレッチをすると変な音がする
肩が突っ張った感じがする
治療法
基本的に保存療法が行われます。
運動を制限し、安静が求められます。
軽症なら1~2週間で完治します。
アイシング
抗炎症剤(薬)の服用
ヒアルロン酸注射
ステロイド注射など
抗炎症剤(薬)は、ステロイド系と非ステロイド系の2種類に分類されます。
ステロイド系の抗炎症剤は、一時的に炎症を抑制する効果が非常に高いのですが、その分副作用が懸念されます。
野球肩の原因の中で最も多いのが「インピンジメント症候群」(=衝突病)と言われるものです。
※インピンジメント(impingement)=衝突、衝撃、侵害
症状の特徴は、腕を前方へまっすぐに伸ばした状態で、上のほうへ押し上げていくときに強い痛みが生じます。
これは、前方に大きな力がかかることで、肩の上腕骨頭と肩峰が衝突を起こすことになり、上腕骨頭と肩峰の間にある腱板、肩峰下滑液包、二頭筋腱がこすられ炎症を起こしたり、損傷が生じて痛くなります。
投球に負けない肩を作るために
スポーツの世界ではよく言われることですが、要はインナーマッスルを鍛えることです。
肩甲骨周囲の筋力訓練や腱板訓練を行います。
あわせて、改善のために、投球フォームを矯正(肩の開き、肘の位置)することも必要です。
肘と肩の痛み改善 ケガをしないで勝てる投手になる
水泳肩とは
ストロークの反復により、肩の腱が肩甲骨などに衝突して炎症を起します。
症状はクロールとバタフライの選手に多くみられます。
ともに、推進力を生み出すのに圧倒的に腕の力を必要とします。
実は初心者の人でも水泳肩になることがあります。
正しい泳法とはいえずクセがあるため、肩にどうしてもより負担がかかっている人や、年齢等により肩関節が堅くなっている人などです。
泳いだ後に肩が痛かったり、腕を動かすだけで痛みを伴うようなことが続く場合には、水泳肩の可能性もありますので、専門医師の診断を受けるよう心がけましょう。
水泳肩になってしまったら
まず無理をしないように安静にすることです。
多くは保存療法で治ります。
あわせて、水泳肩になりやすい自分のストロークを見直して、練習方法を改善するなどして、水泳肩を慢性化させないことが大事です。
また、関節を普段からストレッチさせて、可動域を広くしたり、肩甲骨周辺の筋肉をトレーニングする事も、水泳肩解消や予防につながります。