「肩こり」というのは病名ではなく症状を言うわけですが、慢性的に悩まされる厄介な症状です。
首筋から肩、および肩甲骨の間にかけてのこわばり、違和感、奥のほうに感じるズシーンとした鈍い痛みなどがあります。
首や腕を回したり、体操したりせずにはいられなくなるのですが、体を動かすと症状が楽になります。
ひどくなると、頭痛がしたり腕がしびれてきたり、集中力が低下し気分も落ち込んだりします。
いますぐこの凝り固まった肩を何とかして・・・と思わず叫ばずにはいれないときもあったりします。
スポーツなどの後の筋肉痛と違い、逆に動かすことなく不自然な姿勢を長く続けたり、また精神的ストレスがあったりすると起こりやすくなります。
肩コリは日本人しかない?というけれど、もしそうならば肩コリのない国の人は実に羨ましい限りです!(大げさでしょうか?)
※「首痛」や「肩痛」を表現する英語はあるけど、「肩こり」を表現する英語がないとよくいわれます‥。(感覚の違いなんでしょうか?それとも体質?~個人的な意見です)
ともかく、日本人の多くが自覚する慢性的な症状です。
女性の自覚症状第1位は「肩こり」
厚生労働省の国民生活基礎調査(平成22年)では、男性の1,000人に60人、女性の1,000人に129人が肩こりを訴えています。
そして、症状を訴える順位として、男性では腰痛についで第2位に、女性の場合は「肩こり」が第1位ということで、なんと肩コリは女性の方が悩んでいる人が多いのです。
もっとも、肩こり・腰痛は男女とも1位か2位かの違いに過ぎませんが、いずれにしても症状を訴える割合は女性の方が多いようです。(表及びグラフ参照)
女性の方が多い理由としては、男性よりも首の筋力が少なかったり、ホルモンのアンバランスなどにより肩こりを起こしやすいと言われています。
生活環境の変化に因るところ大でしょうが、「肩こり」を訴える人は、年々増え、実は、低年齢化も進んでいます。
いまでは普通に小学生の子供たちが首・肩・腰の違和感を訴えて、整骨院にくると言います。
性別に見る病気・けが等の自覚症状の現況 (平成22年国民生活基礎調査) |
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男性 | (人工1,000対) | 女性 | (人工1,000対) | |
1位 | 腰痛 | 89.1 | 肩こり | 129.8 |
2位 | 肩こり | 60.4 | 腰痛 | 117.6 |
3位 | 鼻がつまる・鼻汁が出る | 58.9 | 手足の関節が痛む | 71.4 |
4位 | せきやたんが出る | 57.2 | 鼻がつまる・鼻汁が出る | 59.3 |
5位 | 手足の関節が痛む | 41.4 | 体がだるい | 56.7 |